「わたしは映すために写す。

森を写す。まどろみを写す。

官能を混ぜながら喪失を写す。

衝動を写す。歌を写す。

ゆらぎを写す。

ほんの少し哀しみが残る。」

 

「たった72億分の命と身体しかない。

怯える余裕も躊躇している時間もない。

ここには記憶はいらない。

蜜を生きたねとニヤッと笑って散る。」

 

 

 

 

 

「たくさんの記憶をなくしている。

けれど、言葉にも旋律にも、一枚の紙にも

そして誰かのなかにも

なくした記憶は呼吸している。」

 

「気分のいい朝

わたしは私に気づく。

ああ、そうだ。

いくつかのモノコとト記憶が

闇雲に現れては消え、

頬を冷たく撫でて知らせて

また流れてゆく。

 

すると私はやっと墜ちる。

わたしの森が晴れる。

涙はあたたかくて

とろんとしている。」

 

 

 

 

 

 

 

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