耽溺寫眞の創り方  10    《レンズの焦点距離を知る》
写真論, 耽溺寫眞

耽溺寫眞の創り方 10  《レンズの焦点距離を知る》

 

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「耽溺寫眞 理論編」

 

前回は撮りたいイメージに合わせた「露出」の応用と

明るさの補正についてお伝えしました。

 

露出計を合わせて撮影するの復習▶︎

 

 

読んで「露出」を頭でイメージするよりも

実際にカメラをさわったり

いろいろな被写体を撮ってゆく方が早く マスターしてゆけます。

 

 

さらに、今回からは実際にカメラとレンズを合わせる時に

必要になってくる知識として

レンズの焦点距離をみてゆきましょう。

 

 

 

一般的に、コンデジを含めたスマートフォンはもちろん

わたしたちが手にするカメラ機能のあるものは

すべて、「レンズの焦点距離」
と言われるものが決められています。
お手持ちのカメラの説明書(仕様書)や、カメラ本体がありましたら
ぜひ交換レンズをよく見てみましょう。

次のように、焦点距離が必ず書かれています。

 

 

この意味は・・・

 

 

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レンズ外部の横に、焦点距離   が

刻印されているのを確認してみてください。

 

 

このレンズの場合、焦点距離が  「18-35mm」となります。

この数字につづく「1:3.5-4.5」の刻印は、

レンズの絞りの開放値のことです。

 

 

これは、広角側の18mmの時の絞り開放がF3.5、

35mmの時の絞り開放がF4.5を示しています。

 

 

 

 

 

焦点距離は画角をあらわす

 

 

 

焦点距離は、ピントを合わせたときのレンズから

 

撮像センサーまでの距離のことです。

 

 

この意味は、「画角」と覚えるとスムースです。

 

 

レンズと撮像センサーまでの距離が変わると、

どうして画角が変わるのでしょうか?

 

 

イラストを使って順にご説明してゆきます。

 

 

 

 

 

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上図のように、レンズの焦点距離が変わると、

交差するように比例して画角が変わるのがわかります。

 

 

左は焦点距離が 35mm で画角が 64°ですが、

右の焦点距離は 70mm と長くなり、同時に画角も 34°と狭くっています。

 

 

 

画角が変わると何が変わるのか?

という疑問点は

 

焦点距離に比例して画角が変わることがおわかり

いただけましたでしょうか?

 

 

では、つづけて

画角が変わると「写真として何が変わる」のでしょうか?

考えてみましょう。

 

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「画角」とは人間の見る「視野角」と同じもの。

 

上図のように、正面 180°視界のうちの「見える角度」が「画角」となっています。

 

 

つまり、画角とは、「写る広さ」 と言い換えることができます。

 

 

 

「写る広さ」が変わると、上図右のように、

実際に写る写真の広さ(写る横幅)も変化しています。

 

 

 

 

 

画角とは、画の広さ

 

 

ご説明したように「画角」とは、画の広さを示すものです。

 

広さはすなわち、視界と同じように見える角度のことを意味します。

 

 

 

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画角が広いと、横幅が広いため 《多くの視野が写る広角写真 》となります。

 

 

画角が狭いと、見た目 が狭い視野が写り、

「遠くだけを切り取った望遠写真 」となります。

 

 

 

ズーム・イン(Zoom in)」という表現は、

 

焦点距離を短いものから長いものにすること

=画角から狭いものにすること を意味するのです。

 

 

 

 

単焦点レンズとズームレンズ

 

 

レンズには、「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」と呼ばれる

二種類のレンズがあります。

 

 

単焦点レンズは名前のとおり、

単一の焦点距離でしか撮影できないレンズのことを指します。

 

撮影者はこの固定した焦点距離(画角)を変えることはできません。

 

 

一方、ズームレンズは特定の範囲の焦点距離が自由に変えられるため、

ひとつで多用途に使用できるという特徴があります。

 

 

 

つぎに、単焦点レンズとズームレンズの例を説明します。

 

 

《単焦点レンズ》の最大の特徴は、焦点距離の撮影が可能で

レンズの設計に無理がないため、非常に描写力が良い、ということです。

 

 

画像はコシナ製 Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZF

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ズームレンズの例

 

 

例えば、このズームレンズは

焦点距離 24-70mmmmの撮影が可能です。

 

Nikon 製Nikon  AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR

 

 

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ズームレンズは広角から望遠まで画角を写すことができ

1本で複数の焦点距離を自由に選べるので

一般的には便利で良いレンズのように思えるですが、

 

便利なゆえに不利な点も多くあります。

 

 

ズームレンズは、その構造上、単焦点よりも設計が極めて難しいため

描写性能が劣る場合が多い、ということを覚えていましょう。

 

 

単焦点レンズにも劣らないような描写性能を持つズームレンズは

極めて高価でプロフェッショナル用です。

 

 

また、航空機や人工衛星から撮影するような特殊なレンズ、

小さな被写体を大きく撮影するための専用レンズ

「マクロレンズ(マイクロレンズ)」などは

レンズの歪みを極限まで発生させないように設計されています。

 

 

それらのレンズは、高度な描写性能を持っていますが

これにはズームレンズでは製造できず

すべて単焦点レンズとして開発されています。

 

 

また、安価なズームレンズは、レンズの開放絞り値が

焦点距離ごとに変化してしまいます。

 

 

たとえば、35~135mm のズームレンズで

開放絞り値 F3.5~F5.6 といったものが市販されています。

 

 

これは、広角側 18mm 焦点距離のときは開放絞りが F3.5 で使えますが、

 

ズームして望遠300mm にしたときは開放絞りが F6.5

という暗い絞りでしか使えないというものです。

(SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO HSM)

 

 

 

 

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絞りが変動するレンズ

 

 

 

 

中には、単焦点レンズと同じように、

ひとつの開放絞り値で使用できるものもあります。

 

ズームレンズでも広角側と望遠側のいずれでも

同じ開放絞りで使用できるレンズという事ですが、

そういったズームレンズは、極めて高価になります。

 

 

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このズームレンズは、焦点距離 24 ~ 70 mm で、

「1:2.8」の刻印は、レンズの絞りの開放値となります。

 

「2.8」だけ刻印されているので

F2.8で広角24mm側も、 望遠の70 mm 側も

同じような明るさで撮ることができます。

 

 

 

 

 

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同じ場所から撮影した時の18mmの画角

 

 

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同じ場所から撮影した時の120mmの画角

 

 

 

 

 

《焦点距離によって画角が変わる》ということは、

 

何が違って見えるかというと、次のようにまとめることができます。

 

 

広角レンズでは遠近感が誇張され、形が歪んでいるように写ります。

 

逆に、望遠レンズでは遠近感はほとんど感じませんが

設計図のような理念的な正確さで写ります。

 

商品撮影やカタログ写真撮影で望遠レンズが使用される理由はここにあるのです。

 

 

こうした違いは、通常の使い方とは逆に、

広角レンズでは被写体の近くに寄って撮影し、

望遠レンズでは遠くから撮影するとよくわかります。

 

 

単焦点レンズでも同じく、自分の身体を使って

被写体に近づいたり遠ざかったりすることで、

 

創りたい写真のイメージのより近づけることができ

 

レンズの特性を生かしたバリエーションの多い写真表現ができます。

 

 

 

 

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いかがでしたでしょうか?

 

撮影とは、実験のようなものです。

ぜひ、何度も試してご自身のイメージにあった画角を見つけてみてください。

 

 

次回は「画角」にまつわり

「35mm換算」や「焦点距離」について

丁寧にお伝してゆきます。

どうぞお楽しみに。

 

どうぞお楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

 

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