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重要な比較、紙の白と面質

 

 

前回は《作品の総仕上げ》をする過程として、

プリントの大切さと、その技術を使う上で

押さえておきたいポイントについてお伝えした。

 

ポイントというと馴染みやすいかと思うけれど

 

大切なのは、わたしたちクリエイターは、

クオリティを保つことは一種のマナーであることも忘れてはいけない。

 

 

 

これらをしっかりと自覚したうえで、今回はその続き、

プリントに大切な「紙」についても補足してゆこう。

 

 

慣れない方のために、プリントをラボ出しする時に

知っていたい基礎知識用語も

巻末に最まとめあるのでぜひご参考に。

 

 

 

 

 

プリントの印象を決める紙の種類

 

 

 

プリント用の紙。

その違いは実に大きく、

色の見え方や見た目のシャープネスも変わってくることは以外と知られていない。

 

また面質でいうと、コントラストに如実に違いが出てくる。

 

 

これからは、どちらも写真の雰囲気を大きく左右するものだ。

 

 

 

まず、多くの要素のなかで最初に判断するのは、紙の白さについて。

 

 

紙を並べてみると、青白い紙や黄色みの強いものなど

さまざまな種類があるのがわかる。

 

あなたの写真がそのどれに合うのか?と考えるとき、

 

それは、特にハイライトの描写などでジャッジすることができる。

 

 

 

たとえば、青空を落ち着いた雰囲気に出すのであれば

若干の黄色みがある紙でも良いが、

もっと鮮明に描きたい、というときには純白や青みのある紙を選択する。

 

 

結果的に《中間調》や《シャドウ》を含めた全体のバランスに影響するので、

紙の白さというのは大変重要であると言えるだろう。

 

 

次に面質を選ぶ。

光沢系は黒の濃度も濃く見え、自然なコントラストがつくことを覚えよう。

 

 

質感がマットの場合には黒の濃度が落ち込むが

全体的に上品な雰囲気で描くことが可能になる。

 

うっすらと靄がかかったようなイメージに仕上げたい場合には

和紙を使う場合も多い。

 

 

それぞれの紙の特徴により再現は異なるので、

はじめは色々な紙でテストしてみることが必要ではないだろうか。

 

 

トーンにしても紙にしても、肝心なのは比べてみるということ。

 

 

これはセルフプリントする場合に役立てるかと思うが、

プリントラボに出す場合も基本的には同じ比較をする。

 

これだ、と納得する質感に出会うまで

なんどでも試し刷りをし、色再現を繰り返し、

時間をおいてインクの染み込み具合を吟味する。

 

地味な作業のようだが、以前お伝えしたような

「編集作業」のように、信頼できる人に一任してしまうには

もったいない至福の時間であることも加筆しておく。

 

 

自分の作品を最後まで仕上げてから、出版社に渡す

というのが推薦する流れであって、

ラボ出し前の最後の調整はぜひやっておきたい工程だ。

 

 

案外、このラボ出しをしない人も多くみられるので、

この機会に、プリントラボの種類や知っておくべき用語など、

基礎知識をお伝えしようと思う。

 

 

なぜなら、プリントの指示を出すときに

プロラボの技術者とイメージの共有ができるかどうかが

クオリティの高いプリントの運命を握っているからだ。

 

 

 

あなたの作品のイメージをプリントで翻訳するのが

信頼できる技術者といえるだろう。

 

 

 

 

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補色とは?

 

 

 

プリントを出すときに知っておくべき「補色」。

プロにお願いするからと言って、どんな色味も出せるわけではない。

的確な指示を出すために、色相の中の「補色」の関係を理解しておこう。

 

 

図のように、プリントはレッド、ブルー、シアン、グリーン、イエロー

6色の強弱で調整をする。

 

レッドとシアン、マゼンダとグリーンのように、

対極にある色同士を「補色」といい、この色を同時に強く出すことはできない。

 

たとえば、レッドを強めるとシアンは弱くなる。

 

これらはあらかじめ理解しておこう。

 

 

 

色見本とは?

 

色見本は、文字通り「色のサンプル」のこと。

ラボで大きなプリントを頼みたいときになど、

自宅で色合わせした小さいサイズのプリントを「色見本」とし、

その色に合わせて出力してもらう。

 

 

色見本を持っていくことでイメージプリントを効率良く

ラボに出してもらうことができる。

 

 

最終的な仕上りのイメージを決めてない場合には?

 

ラボにもよるけれど、相談にのってくれる技術者がいるところをお勧めする。

 

特にプロラボであれば、あなたの意図することを

どうすればプリントに反映できるかを一緒になって考えてくれる場合が多いので、

 

下の作例のように「優しさを出したい」「しっとりと情緒ある雰囲気で」

といった曖昧な表現だったとしても、

その人に合わせて的確なアドバイスをしてくれるはず。

 

 

 

 

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冬の夕暮れのグラデーションを光沢紙でプリント。さらに水面のピンクやオレンジといった暖色系をプラス。
20110211_2111_SLK1p
マット紙を使って寒い雰囲気をイメージ、寂しくならない程度の色目を指定する。

 

 

 

 

 

さらに個展などを控えている人には、

プリントから展示までのコーディネイトをしてくれるところもあり、

初心者の人も安心して相談することができる。

 

 

 

 

ラボの見極めは? 

 

 

 

ラボ出しはその店のプリント経験や技術によっても大きく色味や仕上りが変わる。

 

「良いプロラボ」の基準もそれぞれなので、

実際に足を運び、店員や技術者と納得する話をして自分に合うラボを見つけよう。

 

 

一度、あなたの作品をどうプリントしたいかのイメージを話して、

「意図が伝わらない」と思ったら、別のラボを探すのが早いかも知れない。

 

 

フィルムスキャンをしたい場合は?

 

フォルム写真からデジタルプリント出力をする場合、

スキャンが作品の完成度を決めると言えるほど重要なポイントになる。

 

小さな店舗ではスキャンを受け付けていないところもあるので、

信頼できるプロラボに持ち込むのが確実だ。

 

「作品の出力サイズ」を伝えれば、それに合わせたスキャニングをしてくれる。

 

やはり、ここでもしっかりと意思を伝え、

どうしたいか?を明確にすることが大切。

 

以下、これだけは覚えておきたいプリントに関するWordを書き出してみたので

ご参考になればと思う。

 

 

 


 

 

 

【濃度(明度)】

 

「明るさ」のことを指す。濃度、明度とも同じ意味で、お店では「濃度」、

モニター、プロジェクターのような液晶画面では「明度」と言われることが多い。

 

 

【コントラスト】

 

画像のメリハリの強さ、写真の階調(色の変化の滑らかさ)を左右する重要な要素。

コントラストは高いと階調が悪くなるので注意が必要。

 

 

【彩度】

 

色の鮮やかさのこと。彩度が高ければヴィヴィッドな色になり、

低ければ白、黒、灰色に近づく。

彩度もコントラスト同様に高すぎると不自然な色になってしまうので気をつけたい。

 

 

【シャープネス】

 

画像の輪郭を強調する処理。ピンボケを補正や、

画像にメリハリをつけるときに使う。

シャープネスをつけすぎると画像が悪く見えるため、微調整を心得よう。

 

 

【トリミング】

 

画像の一部だけを切り出す作業。画像を切り出す分、

同じプリントサイズだと画質は劣化してしまう。

トリミングしていない写真は「ノートリ」と呼ぶ。

 

四隅をきれいに収めたいときなど最小限で行う場合が多い。

 

【ねむい】

 

ハイライトからシャドーまでの調子が変化に乏しく、ぼんやりとした状態。

暗い場所と明るい場所の差が少ないため、写真は薄っぺらい印象を受ける。

 

 

【覆い焼き/焼き込み】

 

特定の部分を明るく・暗くする画像処理。

明暗の差が大きい写真の明るさを均一化させたり、

被写体を強調するときにこの処理を行う。

 

 

【ラチチュード】

 

画像上の色の階調を再現できる明るさの範囲。

ラチチュードを超えた明るさになると白飛びし、

ラチチュードを超えた暗さになると黒つぶれしてしまう。

 

 

 


 

 

以上、プリントがすべてと言っていいほど、

クオリティーを左右し、作品の良し悪しが決まる。

 

あなたの全集中力と情熱をかけて欲しいと願っている。

 

 

 

あなたの作品の完成とご成功をお祈りしながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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