耽溺寫眞 理論編 《適正露出の考えかた》
写真論, 耽溺寫眞

耽溺寫眞 理論編 《適正露出の考えかた》

 

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2015.12.07 akane-4p

 

 

 

【理論編 3回目】

 

前回まで、「露出」についてお話しました。

ここからは

露出による写真の《明るさの違い》をご説明してゆきます。

 

露出は「撮像センサー」という「コップ」に、

光を貯めていくことに似ている、とお伝えしましたね。

 

同時に、

カメラは、受ける光の量が多いほど明るく写る」と覚えると

イメージしやすいかと思います。

 

これは、光が《少なければ暗く》写り、《多いと明るく》写るということ。

 

 

 

 

 

 

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《コップと水、蛇口の関係》をイメージを使って

復習をこめてこう少し詳しくご説明すると・・・

 

 

 

 

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蛇口を開けて(シャッターを開いて)光をバケツに貯める事を、

露出(露光)と呼びます。

 

光を注いでいる時間が露光時間(シャッター速度)です。

 

そして、調度良い量の光が貯まるまで光を注いだ露出を、

「適正露出」と呼びます。

 

 

上のイラストの場合、シャッター速度0.5秒(1/2秒)が適正露出となっています。

 

これをイメージして「適正露出」の考え方をお伝えしてゆきます。

 

では、具体的な、露出不足と、露出過多を見てみましょう。

 

 

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露出不足とは、シャッター速度が短すぎたりして

撮像センサーが受ける光量が不足してしまい

 

露出量が足りないために

写真が理想の明るさよりも、暗くなってしまうこと」を言います。
これを、専門的には「露出不足」や「露出アンダー」と呼びます。

 

 

 

DSCF0675p1

 

 

 

たとえば、上の写真は。花の色や花瓶の色が黒っぽくつぶれてしまい

本来の色目より「露出アンダー」となっています。

 

 

 

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逆に、露出過多というのは、

シャッター速度が長すぎるなどの原因で

撮像センサーが受ける光量が多すぎてしまい、

 

露出量が多すぎたために

写真が理想とする明るさよりも明るくなってしまうこと」を言います。

 

 

これを、専門的には「露出過多」や「露出オーバー」と呼びます。

 

 

 

DSCF0675p2

 

こちらは、同じお花の写真ですが、この場合は「露出オーバー」となって

花びらの本来の色が明るすぎな印象で写ってしまいます。

全体的に白く質感も飛んでしまっているように見えます。

 

 

 

 

適正露出という考え方と理想的な明るさ

 

 

 

作例のとおり、「露出アンダー」、もしくは「露出オーバー」は

写真が理想とする明るさ よりも 露出しすぎるか

 

または 露出させすぎという状態を言います。

 

 

《しすぎ・させすぎ》とご説明するのは、

つまり、カメラの構造を理解して人間がうまく扱っているかどうか?

という意味をふくんでいます。
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その一方で写真が理想とする明るさ通りの写りのことを

適正露出 」と呼びます。

 

 

 

ここで大事な考え方をお話しましょう。

 

 

そもそも、適正というのは「正解」はありません。

 

 

つまり、「適正な露出」というのはカメラを操作するひとの、

その時の「狙い」や「作品意図」によって違いがある、ということです。

 

 

上記の3つ、《露出不足》・《露出過多》・《適正露出》を考えたとき、

 

どうすれば《適正露出》=理想とする明るさ・イメージ通りの明るさ

で撮影できるようにカメラを操作すればいいのか?

 

ということを考えてしまいがち。

 

けれど、実は、「適正露出はコレ」といった明確な定義はありません。

 

 

次の写真を見比べてみてください。

 

 

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露出を抑えめ(露出アンダー寄り)

2015-02-14 14.24.26-3p1

露出を多め(露出オーバー寄り)

 

 

上の写真は、シャッター速度を短くして露出を少なくしたため、

やや暗くなり、バラの花弁の色も落ち着いた濃いピンク色です。

 

 

一方で下の写真は、シャッター速度を長くして露出を多ましたため、

やや明るくなり、バラの表面は薄いピンク色になりました。

 

 

上記の写真のうち、あなたが上の写真が良いと思えば、

左の写真が「適正露出」です。

 

逆に右の写真があなたのイメージに合っていると思えば、

右の写真が適正露出なのです。

 

つまり、あなたの撮りたいとする露出が、適正露出 というわけです。

 

正解がない、という意味がここにあります。

 

 

 

白トビ、黒トビは失敗ではない

露出をオーバーにして撮影すると、写真はデータとして読み込むことができず、

色を失いってしまいます。

 

そのせいで「完全な白色」になることがあり

これを「白トビ」と言います。

 

 

逆に、露出が不足すると、暗くなりすぎて「完全な黒」になることがあります。

これは黒い部分にデータがないため「黒ツブレ」と言います。

 

 

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写真は、露出を考えずに、白トビや黒ツブレすると

微妙な色を表現できなくなります。

 

色彩がたくさんある場合には、ひとつひとつの色情報が欲しいと考えますが、

それが表現できなくなってしまうとイメージしてください。

 

 

この白トビや黒ツブレ自体が失敗という考えや、

白トビや黒ツブレがある写真は良くない写真と言われる場合も良くあります。

 

 

けれど、、、

先ほどもお話ししたように、そもそも露出には「正解」はないのですから

「失敗」も存在しないという原理になります。

 

そして、写真を撮る時には、その時の撮影状況が逆光だったり、

被写体が黒っぽいモノや場合は、それらも考慮していれば気になりません。

 

具体的に例を見てみましょう・・・・

 

 

 

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上の作例はバックの色が一部真っ白になって「白トビ」しています。
けれど、右からの強い光で白い花びらが立体的に見えるように撮った

理想通りの色なので適正露出となります。

 

DSC_7273p1

 

 

こちらはコントラストの強い桜です。桜を浮き出させるために

バックの岩を真っ黒させて「黒ツブレ」のように見えます。
しかし、この岩影は黒いせいで、主役の桜が表現したい通りに写っています。

 

ですからこの場合も失敗ではなく、適正露出と言って良いでしょう。

 

 

 

このように、わざと白トビさせたり、黒ツブレさせるのも

重要で写真表現には作品的要素がある撮影テクニックとなります。
 

 

これらから考えられるのは

どんな状況でも白トビや黒ツブレを怖がらずに

あなたが最終的にどのような「絵」にしたいかを優先することが重要です。

 

 

そして、

 

あくまでそれぞれの被写体に対して、

適正露出を考える 方が、写真表現にとって大切な思考方法となります。

 

 

《明確な定義がない》適正露出ですが

 

「意図しない白トビ」や「理想としない黒ツブレ」以外は

失敗写真ではないと覚えておいてください。

 

 

このように、シャッターを押す、という行為は

あなたの選択の連続が結果として

写真表現になっていることがおわかりいただけるでしょうか。

 

 

 

2015.12.07 akane-3-2p1

 

 

 

この考え方をふまえて、

次回は「光の強さ」と「露出時間」をお伝えします。

 

 

実は、露出を決めるのは、シャッター速度だけではないのです。

 

詳しくはつづきをどうぞ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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