ルールの構築、それがテーマ。
写真論, 抽象風景, parisphoto, 耽溺寫眞

ルールの構築、それがテーマ。

 

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「作品テーマ」を持つ。

 

この原点について、これまでの内容をまとめて

あなたの視点を広げる作業を考えてみようと思う。

 

写真表現に限って言えば、初心者とか中級クラスとか

高レベルなどという振り分けは好きではない。

 

カメラの操作がひとまず出来れば、

それで既に創作者としての準備は整っているとわたしは考えている。

 

 

だから、カメラを持ってまだ半年という方でも、

マインドさえあれば後は実験と研究あるのみ。

 

理想とする仕上がりに向かって青写真を描き、

自己対話しながらあれもこれもと愚直に追求して行くだけだ。

 

 

だが、この初期段階でぶち当たる壁がある。

 

それが「作品テーマ」ではないだろうか。

 

 

志しを高く持ち、いざ新しい表現を探していても

なかなかたどり着けない「作品テーマ」。

 

 

もし、あなたが今、自分の創作活動に立ち止まってしまっていたら、

いったん、停止をして身の回りを見渡してみるといい。

 

闇雲に神経をすり減らすのではなく、

ごく日常の半径何メートルからでも

一生を変えるようなテーマに出逢えるかもしれないのだ。

 

 

最終的には、遠く高く飛ぶことも大切だが

時に、時計の針をゆっくり巻き戻してみるもの

「日々是写実」を読むようなレベルの高いあなたには必要な時間だ。

 

 

ここでは、「作品テーマ」を探す時のヒントをお伝えする。

 

ひとことで言ってしまえば、しれは独自のルールを創ること。

 

 

なんだ、こんなことかと思うかもわからないが、

キーポイントは意外と身近な場所に隠れているのを知って欲しい。

 

 

 

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IDEA1   優先的なこと

 

 

これは、審美眼と深くつながっている。

まず、あなたの写真意外の趣味を思い浮かべてほしい。

 

そこを軸に、挑戦したいこと、理想の姿、環境など

何よりも優先したい条件を加え

写真に特化できないかと考えてみる。

 

 

音楽が好きであれば、ストロボワークでライブ撮影に挑戦してみる

 

お料理が得意であれば、誰にも真似のできない

自分だけのシズル感溢れるお料理の写真を、

 

読書が趣味であれば好きな物語を2次元表現にしてみる、

 

流行のメイクやお洋服好きなら、

スタジオでファッションポートレイトにトライする、

 

こうして書いてしまえば当たり前のことばかりだが

案外、自分を形成している物事から

遠いことを求めている人も少なくない。

 

もちろん、未知なる挑戦としては大いに良いことだ。

 

けれど、新しいテーマへ迷いを感じるいわゆるスランプの時には

このような自分の「棚卸し」作業のタイミングだと確信している。

 

世界の小さな村の風景や民族、乗り物や鉄道、

スポーツの現場、貴重な動植物、里山や野山の風景といった

ニッチな分野での専門写真は、

その領域を愛してやまない人が写真家になることも多い。

 

 

こうして、改めてあなたの「好き」から出発することは

大切なスタート地点だ。

 

 

 

IDEA 2 ファミリー 愛するひと

 

 

あなたの心にいる愛するひと

ずっと育った家と家族

久しぶりに会った姉妹や同級生

1年に数えるほどしか逢えない祖父母や親族・・・

 

あなたの現在を創り出しているとも言える身近な存在。

 

空気のようであるからこそ、

「あなただからこそ撮れる」被写体。

 

 

ただ、「自分だけに撮れる」反面、

単に「家族を撮る」「恋人を撮る」「友人の写真」になってしまうと

逆に誰もが取り組めるテーマになってしまう。

 

 

その場合、少し軸をひねるとアイデアが湧きやすい。

これは撮影しながらテーマを掘り下げて行くというやり方がベスト。

 

 

あなたは撮影に真摯に取り組みながら、

自分と被写体(人物)とのあいだに

どんな物語があるか?を考えてゆけばいい。

 

 

そうすれば、単なる記念写真では済まされないなにかが生まれ、

見るひとの印象に残る光を見つけることができる。

 

 

一生取り組めるような壮大なテーマにもなり得るこの分野

ぜひ、時間をかけてじっくり撮って欲しい。

 

 

 

 

 

 

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IDEA3 旅情

 

 

ひとは旅に出るのが好きだ。

 

地上に人間が生まれた時からずっと

あらゆる土地へ移動しなにかを得てゆくという本能がうごめく。

 

あなたは、どんな場所が一番心を揺さぶられるだろうか。

 

海の広い光が好き、山の空気の冷たさが好き、

ヨーロッパの古い街並みに無性に魅力を感じてしまう・・・

 

 

この分野を取り組むのであれば、

「あなたががよく行く場所」を思い起こして

写真を一度見返してみることを丁寧にしてゆこう。

 

「美しい風景に目を向けている」

「その土地に咲く花にレンズを向けてる」

「そこで暮らす人々や風土が滲み出るような瞬間が好きだ」など・・・

 

掘り下げて行くことでいくつかのの共通点が見えてくるはずだ。

 

 

それを分類してまとめれば

あなたの原点となるテーマが浮かび上がってくることもある。

 

単に観光や楽しい旅、ではなく

自己対話だと思うようになれば、

これまでにない濃厚な時間を過ごせるようになるだろう。
次の旅行先では、その土地の何に惹かれるのか?

あなたなりの答えや予測を出してから訪れてみるのはどうだろうか。

 

わからないことを模索し、疑い、葛藤しながら

撮影してゆく旅というのも経験したほうが作品に厚みが出るのだ。

 

それは、やがてあなたを創ってゆく。

 

 

 

 

 

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IDEA4 近視点

 

散歩、通勤通学など、日々のスナップは

テーマが生まれるアイディアの宝庫だ。

 

ここで重要なのは、シャッターを切った時に

「いま撮った写真、わたしはどこに反応したんだろうか?」

 

ということを自分で見返すことだ。

 

その繰り返しの中であなたが本当に反応する

興味や審美に触れることができ、

次第に自分が取り組むべきテーマがひらめくこともある。

 

 

フォト日記のように、あくまでも軽く、

気取りなく、肩肘張らないタイプのSNSも向いているジャンルだ。

 

 

どこに反応し、どうしてシャッターを切ったのか?

 

もし、言葉に落とし込むことができたら

それも綴っておくと、誰かと同じような視点にはならない。

 

似たような表現があっても、

誰かがどこかで共感してくれてることが手応えとしてわかる。

 

 

初心者であれば、このジャンルから記録し、記憶することの

積み重ねを経験すると良いと思う。

 

 

あなたの所属するSNSで「この1枚は何に惹かれたか」

という感情論とともに写真を投稿するのも練習になるだろう。

 

 

誰かの後ではなく、率先して自分の世界観を作って

外部へ投げ出してしまうくらいの気軽さで楽しむことができる。

 

散歩や散策、仕事の合間など

時間的にも空間的にも、自由なあなたのあり方だ。

 

 

 

 

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IDEA5 ディティールを細部に宿す

 

 

万物のディテール、それを形成するモノ

素材や質感、モノの構成要素を見たり

触ったりすることが好き、・・・

 

という人は結構いるのではないだろうか。

 

視覚的なことを言えば、もしあなたが

それらを撮り収めたいと考えるのであれば、

 

マクロレンズで被写体に思い切り寄って

ディテール撮影するとことで

追求したかった世界へすんなり飛び込めるだろう。

 

 

マクロな世界は簡単に入ることができる分、

実は大変な技術が要される世界。

同時にこの分野好きで挑戦したい人だけに開いた特別な宇宙がある。

 

 

視野をあえてピンポイントにズラして

あなた本当の興味がどこにあるかを発見するのもよいだろう。

 

また、質感を映し出すことは

 

「肉眼では見えない世界」を表現するという写真の醍醐味がある。

 

マクロ撮影は植物などの自然界を写したモノが

印象に残る作風が多いが、

万物に共通する事象や物質を超越したなにかを

得ることができるのも魅力だ。

 

そうして視野を変えることで、

興味の対象がより深くなるのがわかるだろう。

 

身の回りの建物の壁や床、部屋の隅々にあるモノの質感といった

目の前にあるモノを撮り集めてみることも、

あなたにとって唯一無二のテーマが生まれるきっかけになる。

 

 

 

 

 

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IDEA6 色彩 色調 グラデーション

 

 

色に重点をおくことで形状をどんどん省略し

そこから抽出された事象だけを表すことができる。

 

このやり方ははじめに何色をどう撮影に生かすか?

という大きな課題をこなすことからはじまる。

 

そこで考えて欲しいのがカラーバスという

一種のアイディア構築の手法だ。

 

カラーバスを使いながら今後のテーマの軸を探って行くのだ。

 

例えば、

「今日のテーマカラーは白」と決めて色を探すことで

見落としていた身の回りの「白」を発見し、

新しく気づきを得るという手法のことをいうのだが

 

「白」から連想もつかなかった何かに衝突してテーマとなることも多い。

 

仮に、手応えが感じなくとも

色彩や色調から出発して「あなた」が見えてくることに注目をする。

 

「明るい色味に反応する」

「やっぱりモノクロの方が良いと思う瞬間が多い」

 

「色よりも形状が気になってきた」といった

発見ががあるかもしれない。

 

このように、テーマの前にもう一歩テーマ作りの引き金となって

全く別の次元で創作意欲が湧くことも覚えていて欲しい。

 

 

 

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IDEA7  嫌いなことを敢えて直視する

 

 

これはテーマへのアイデアにつながるのかどうかわからないが

実際、このようなワークをすることで

飛躍的に表現の幅が広がることを知っている人はまだ少ない。

 

主に18世紀ヨーロッパで流行ったやり方でもあり

精神性を重んじる一部の高級芸術といわれるジャンルから

抜け出した手法と言われている。

 

 

説明すると長くなりすぎるので割愛するが、

要するに、今ある表現はあなたの「好き」「愛情」「得意」で

成り立っているのであれば、それらをすべて禁じてしまうのだ。

 

縛りはつければつけるほど、撮る対象が絞られてくる。

 

その中で、あなたは、どうそれに向き合うか?

 

 

実際に撮影に入る前にイメージしてみるだけでもいい。

 

絵コンテを描けるくらい、細かな点まで想像して

その「苦手かもしれない」ジャンルを追求してみるのだ。

 

機材を買い足すことなく、資源を費やさず、

ただ、嗜好を外す。

 

たったこれだけのことが、人間の経験値や趣味嗜好、

美意識が凝り固まったものだったと知ることができる。

 

 

 

こうしてイデアを並べていると、

あなたの生き方や思想が全ての作品の根源になるということがわかるだろう。

 

 

遠い世界の、まだ触れてもいないことを想像する。

 

実は、そこに大きなヒントが隠されているとしたら

挑戦しないわけにはいかないのが創造者の運命なのだ。

 

 

新しいルールを見つけ、「誰よりも作品を創る自分がまず楽しみたい」

そんな気持ちを忘れなければ

テーマ探しに行きづまったとしてもかならず答えが出るはず。

 

「答えを出すこと」自体が、あなたにとっての答えや

テーマであることも考えられる。

 

この作品を作って良かった、悪かったではなく、

全てが次のステージへの階段となって繋がっていることも確かだ。

 

前の作品はただ終わってしまったのではなく、

その先の表現の架け橋となっているに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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